SNSに依存する子どもたち(5)<家庭における対策>
「SNS問題は、親とは全然話し合わない」と、ある女子中学生。確かに親世代にとってみれば、いまの子どもが使うSNSは複雑でよくわからない、と感じる部分もあるだろう。だが、そのままでは子どものトラブルを防げない。まずは親子で、SNSの使い方を考えることが重要である。そこで求められるのは「インターネット・リテラシー」教育だ。ネットが持つ特質を理解し、使いこなす能力である。
ネット上に一度公開した個人情報は第三者によって他のサイトに簡単に転載され、自分のコントロールがきかなくなることをまず押さえよう。その上で、「本名や生年月日、住所など、個人が特定される情報を明かさない」「友達の本名や顔写真を勝手に載せない」よう指導する。SNSはネットで世界中に公開され、多くの人が見ていることを自覚させる。そこに潜む危険も教えたい。
親自身がSNSに挑戦するのもいいだろう。ある女子高校生は、母親からSNSへの登録の仕方を聞かれたそうで、「私が色々教えたんです」とちょっぴり誇らしげだった。自ら子どもの世界へ飛び込めば、SNSの魅力や危険性もわかる。日頃から子どもとSNSを話題にすることで、トラブルに巻き込まれた場合の「相談しやすい雰囲気」を家庭内に醸成することにもつながる。
なお、SNSに依存して過度に秘密を垂れ流す子どもには共通点がある。心に孤立感を深めているのだ。ある女子高生は、飲酒と喫煙をし、彼氏をコロコロ変えて求められるがままに性交する日々を、吐き出すようにSNSに綴っている。繰り返し出てくるのは、親への不満だ。「何もわかってないくせに口出しすんな」「いまさら親ヅラしたって遅い」「文句言うなら、なんで私を産んだんだよ」
別の15歳の少女は、中学校を中退してフリーターになった。年上の彼氏と半同棲している。やはりSNSにはまり、ひっきりなしに書き込みを行なう。ほとんどが彼氏とバイトの話だ。家には滅多に帰らず、親にもあまり構われていない。
こうした子どもたちは、SNSを「不安定な自分」の拠り所としているように見える。自分をさらけ出し、生きていることをアピールすることで、折れそうな気持ちを必死に支えているのではないか。不安定な心の背景には、家庭の基盤のもろさがある。我が子がSNSにのめり込んでいると感じる親は、怒る前にまず、子どもとの関係を見つめ直してみよう。
SNSを使うのは悪いことばかりではない。自己表現や、友人との絆の維持や、悩み相談の場でもある。賢く使えば便利な道具だ。もはやSNSは新たな「子ども文化」ともいえ、危険だからと大人がむやみに禁止すべきものではない。個人情報に関する注意や安全な利用方法、他人に迷惑をかけないモラルについて家庭でしっかり指導をしたら、あとは子どもを認め、見守ってみてはどうだろうか。
<完>
初出:月刊『子どもの文化』2014年5月号
ブログの最新記事をメールでお届け
よく読まれている記事
「性情報リテラシー教育」新聞連載を緊急公開!
まゆマガ。
「貪欲に生きる!技術」
------------------------------------------------



SNSに個人情報を出すとは、第三者による接近を容易にさせるということだ。例えばプロフィール欄で「居住地」は曖昧に記入しても、「職業」の欄に「○○駅前のマックでバイトしてます」と書けば、居場所が特定されてしまう。第三者がSNSの顔写真で好みの女の子を見つけ、本人に会おうと思えば簡単に会えるのだ。学校名が書かれていれば、校門前で待ち伏せすればいい。
「SNSで顔を公開しても別に危険とは思いませんね。もし地元で気付かれて声かけられたら、逆に嬉しい。『ああ、知ってるんですか。ありがとうございます』みたいな。本名や顔画像があった方が、見る人も安心してコメントしやすいだろうし」
「A高校受かったよ!」。合格発表を確認して早速SNSに書き込む。「同じ高校受かったからよろしくね」。ほどなく、コメント欄に見知らぬ女の子からメッセージが届く。2人はすぐに意気投合。「これで入学後も1人ぼっちにならなくていい」と安心する……。
きょう発売の『Oggi』7月号(小学館)で、




