SNSに依存する子どもたち(1)
「A高校受かったよ!」。合格発表を確認して早速SNSに書き込む。「同じ高校受かったからよろしくね」。ほどなく、コメント欄に見知らぬ女の子からメッセージが届く。2人はすぐに意気投合。「これで入学後も1人ぼっちにならなくていい」と安心する……。
この春、似たような光景が多くの子どもの間で見られたことだろう。ツイッターやフェイスブック、プロフ、LINEといったインターネット上のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用する子どもの割合は増加傾向にある。
内閣府が2013年に実施した調査によれば、携帯電話・スマートフォンを所有する高校生のうち、SNS等のコミュニケーション系サイトの利用率は51.3%で、前年より15%以上伸びた。彼女ら彼らの日常に、SNSは着実に浸透してきている。
SNSでは個人が自分専用のスペースを持ち、文章や画像、動画を投稿したり、他者と交流したりすることが出来る。友人の輪を広げるには便利なサービスだ。だがいま子ども達はこのサービスを利用して、本来秘密にすべきような自分の個人情報を、惜しげもなくさらけ出すようになっている。
本稿では、私が取材した経験に基づきながら、子ども達の秘密がSNSにあふれている現状とその危険性、対策について述べたい。
<続く:不定期連載>
初出:月刊『子どもの文化』2014年5月号
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