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2014年3月20日 (木)

子どものネット・リテラシーを育てる(雑誌寄稿)

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 中学生のインターネット利用が当たり前となりつつあるいま、トラブルへの対策として子どもからネットを遮断するのは現実的でない。「うまく付き合う」ための術を教えることが重要だ。そこで必要なのが「ネット・リテラシー」教育である。ネット・リテラシーとは、ネットが持つ特性を理解した上で、ネット上の情報の善悪や真偽を判断する「受信者」としての能力と、ネットを効果的なコミュニケーションに活用する「発信者」としての能力を複合したものだ。

本稿では、ネットによるトラブル経験として上位に挙がる「ネットいじめ」や「性被害」につながりかねない事例に注目し、家庭で求められるネット・リテラシー教育を御紹介しよう。

ネットいじめの加害者にさせないために、情報発信ではどのような点を注意すべきか。子どもたちはネット上への書き込みは匿名で行なえると考え、身元がばれない安心感から、誹謗中傷の文言をエスカレートさせていく。だが実際には、適切な手段をとれば、ネット上の発信者は特定可能だ。「もし君がネットに悪口を書いても、誰がやったかはわかるんだよ」と、子どもにはっきり伝えておく必要がある。

ネットの保存性と拡散性についても理解させねばならない。ネット上に一たび投稿された文字や画像は、削除されない限り半永久的に保存される。しかも簡単にコピー及び転載が可能なため、短期間で無数のサイトに広がる場合がある。被害者側としては、一生消えないダメージになってしまうのだ。子ども達は軽い気持ちで悪口を書き込むかもしれないが、一時の冗談では済まされない。

また、ネット上で他人の実名をさらして誹謗中傷をしたり、脅す内容のメールを送りつけたりすると、名誉毀損罪や脅迫罪などで逮捕される可能性も教えておきたい。

一方で受信者、つまりネットいじめの被害者になってしまった場合のリテラシーとして、「証拠を保存する」ことが挙げられる。ネットいじめは、従来のいじめと比べて記録が残りやすい。悪口が書かれたメールの文章を印刷したり、不快な画像が投稿されたパソコン画面を撮影・保存したりした上で、学校や警察に相談しよう。

ネットいじめの発生そのものを防ぐために、子どもの仲間内でルールを決めることもお勧めだ。最近は、自分が送ったLINEのメッセージに相手がすぐ返信しなかったことを理由に、いじめをするケースが見られる。子どもが腹を立てるのは、自分が軽く見られている気がして不安になるからだ。だが、勉強や食事やお風呂など、人にはそれぞれ都合がある。「忙しい時はすぐに返信しなくてもいい」「すぐに返信出来なくても相手を軽んじているわけじゃない」「メッセージのやりとりは〇時まで」など、お互いの時間を尊重するルールを作りたい。

性被害も、ネットを利用する子どもが巻き込まれやすい問題である。子どもを守るため、情報の発信と受信に関して何を教えるべきか。自分の素顔や本名、学校名、住所といった個人情報をネット上で安易に公開する子どもは多い。こうした情報は子どもを狙う者たちに悪用され、性的な誘いやストーカーへとつながる危険がある。

 また近年は、恋人から送られた裸や下着姿の画像を、別れた後に腹いせとしてネットにばらまく「リベンジポルノ」と呼ばれる事態が深刻化している。いくら熱愛中でも、恋人にそのような画像は送るべきでない。リベンジポルノが犯罪になり得ることを伝え、加害者を生まない指導も重要だ。

 ネット上で知り合った人から「お小遣いをあげるから裸の画像送って」と言われ送ったところ、「この画像をネットに公開されたくなければ性行為をさせろ」などと脅されるケースもある。一度ネット上に画像をばらまかれると、回収は非常に難しい。

 受信に関しても、特に女子は注意が必要だ。女子のSNSには様々な人からメッセージが届く。だがネット上では、年齢も性別も職業も簡単に偽ることが可能だ。相手を同性の同世代だと思って実際に会ってみたら、年配男性だったという場合もある。

 子どもを狙う者の手法として多いのは「相談にのってあげるよ」「モデルにしてあげるよ」といったメッセージを送ってくることだ。いずれも、思春期の子どもの悩みや憧れにつけ込むもの。簡単に信用しない方がよい。

 なお、こうしたネット・トラブルに巻き込まれても、子どもはなかなか親に打ち明けない。「ネット利用を禁止されるかもしれない」と思うからだ。子どもはネットの楽しさもよく知っているため、禁止されるぐらいなら黙っている方を選ぶ。親は「トラブルが起きても即ネットを取り上げるわけではなく、一緒に解決策を考えよう」と、あらかじめ我が子に伝えておこう。それが、相談しやすい家庭づくりの第一歩となる。

(『子とともにゆう&ゆう』2014年3月号寄稿)


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