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2012年7月17日 (火)

いじめを減らすには~被害者イメージの改革&加害者ケア 【大津市いじめ自殺】

大津市いじめ自殺を特集した12日のテレビ朝日「モーニングバード」は
通常よりかなり高視聴率で、私の解説部分が最高視聴率を記録したとのこと。
皆がこの問題の行方を注視しているのだろう。

今回のケースでは
学校や教育委員会の不手際にばかり目がいきがちだ。
だが、「いじめをどうすれば減らせるか」の議論も
同時に行わなければ、この種の問題はまた起きる。

いじめ減少へ向けて、
14年間いじめ自殺事件の取材を続けている経験から
私が提案するのは次の3点。
1.学校・教員に対する評価の仕組みの変更
2.いじめ被害者に対する大人の意識改革
3.加害者ケア

1について、
学校側がいじめの隠ぺい工作に走るのは、
いじめを発生させたことに対し
「指導力不足」などの減点評価が下されるのを恐れるからである。
だが、いじめはどの学校でも起こり得るもので、
この評価は全く現実的でない。
いじめの発生件数にとらわれるのでなく、
「いじめにどう対応したか」を評価のポイントにすべきだ。
文科省が音頭をとって、仕組みの変更に取り組んでもらいたい。

2について、
いじめ被害者が周囲に相談しないのは
「いじめられっ子」に対するネガティブなイメージのためである。
「いじめられる=弱い、情けない、惨め」といったイメージが、
文科省の過去のいじめ定義や、年配の国会議員、
メディアに登場する年配男性コメンテーター等によって流布されてきた。

子どもにもプライドがある。
自分が「恥ずかしい奴」になり下がったことを、
どうして親や友人や教師に知られたいと思うだろうか。

大津市の件では
教員がいじめを認識しなかった理由として、
被害生徒が「大丈夫です」とか「いじめられていません」と答えたことを
挙げているようだ。
だがこれは、被害生徒が必死で自らの尊厳を保とうとしたのだと
私には感じられる。
自分が「いじめられっ子」であることは認めたくないし、
周りからもそんな目で見て欲しくない。

「いじめを受けることは弱くも恥ずかしくもない。
いじめる者こそが、攻撃欲求を抑えられない弱くて恥ずかしい人間なのだ」
という認識をまず親や教師が持ち、子どもに徹底して伝える必要がある。

では、いじめる者への対策をどうしたらいいのか?が
3の「加害者ケア」である。

いじめる子どもこそ、実は深刻な問題を抱えている可能性がある。
ある調査では、「家庭内での親子コミュニケーション」と「いじめ加害経験」に
関連性があることが明らかになった。
学校ではいじめ加害をする者が、別の場では被害者になっていたり、
何らかの理由で「自己肯定感」が育まれていないことも考えられる。

さらに「心の教育」も必要だ。
過去のいじめ自殺の事例でも、いじめた側は自分の行為を「冗談だった」と語った。
自分がされたらどうなるかという想像力が、子どもの心に育っていないという現実に
親や教師は向き合わねばならない。

いじめ加害者を生みださない対策として、
国内では「自分の感情をコントロールする」教育を実践したり
海外では「差別の理不尽さ」を体験させる教育を実践したりする
ケースがある。

こうした「加害者対策」を、
もっと広く取り入れていくことが、
いじめを減らす上で極めて重要だ。
加害者がいなければ、
いじめは存在しないのだから。

拙著『大人が知らない ネットいじめの真実』でより詳細に述べている。

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