テレビ局からの退職と独立
先日の愛知講演で、
実は主催者の方から
「テレビ局を退職して独立した経緯についても
話して欲しい」とお願いされた。
教員の皆さんもそんなことに興味が!?と驚いたが、
若手教員は色々将来のことを考える時期なのだという。
そこで、冒頭で簡単に以下の内容をご紹介した:
私はもともと30歳までには独立するつもりだったので、
そこから逆算し、20代のうちに何をすべきかを考え、
次の3点を自分に課した。
・1つめは「体力温存」。
与えられた全ての仕事に120%の力を注いでいたら、
30歳になるまでに体も心もヘバッてしまう。
苦手な分野や、将来に関係なさそうな分野については
うまく力の入れ具合を自己コントロールして
(もちろん給料分は働くが)、
健康体を維持しなければならない。
・2つめは「自己投資のための貯金」。
独立して活動するなら、
他者と差別化するための「専門性」が求められる。
専門知識・技術を身に付けるためには
資格を取ったり、海外で学んだりと様々な方法があるが、
いずれも結構お金がかかる。
海外に2年間留学する場合、数百万円は必要だ。
マンションや車の購入、金のかかる趣味、社内の飲み会などは
極力排して、「自分の身になるものにお金を使う」と意識しながら
地道に貯めましょう。
・3つめは「組織への恩返し」。
関心のない仕事ではうまく力を抜けと前述したが、
逆に、自分の得意分野や
「自分だからこそ出来る」という仕事の場合、
惜しみなく120%の力を発揮しよう。
組織は、新人一人を育てるのに多額の投資をしている。
途中で辞められればその経費が回収出来ず、痛手だ。
円満退社するためにも、
在職中に出来るだけ大きな仕事を成功させ
「コヤツを採用してよかった」と思ってもらえるように努めよう。
大きな仕事に関わった経験は、独立後も役に立つ。
……他にもアドバイスしたいことは色々あり
本当はこのテーマで90分たっぷり話せるが、
本題はあくまで別なので、
これだけの内容にとどめておいた。
ところが講演後のアンケートでは
「冒頭の経歴の話がとても興味深かった」
「人生観や生き方についてもっと聞きたい」
といった声が。
そんなにこのテーマに需要があるとは、意外である。
それにしても、
退職の準備よりもっと難しいのは
「退職の決意」だろう。
将来への不安を思えば、
ためらうのは当たり前だ。
私も簡単に決断出来たわけではない。
「なぜ、組織からの脱出を思い切れたのか?」。
これについても、また機会があればお話しましょう。
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