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2009年12月26日 (土)

日テレ「サプライズ」の女性専用車両特集

先日、日本テレビ系「サプライズ」(読売テレビ制作)で
「女性専用車両に怒る男性」が特集された。
このテーマは痴漢という性犯罪が絡むものなので
取り上げ方には慎重を期すべきだが、
果たして番組はどのような手法で作られたか、
メディア・リテラシーの観点から読み解いてみよう:

まず、女性専用車両反対派団体の会合を撮影し
参加者の主張をインタビュー。
ここまではわかる。
ところが、番組は
この団体が女性専用車両に強引に乗り込んだ様子を
映し出した上、
「男性が乗っても法律では罰せられない」と
画面いっぱいの大きなテロップで強調した。

鉄道会社によれば、女性専用車両は優先席等と同様、
乗客のマナーによって保たれるものである。
この演出では、番組が反社会的行為を煽っているように
受け取られても仕方がない。
公共の電波を使って、「お年寄りに席を譲らなくても
違法ではない」と言っているようなものだ。

しかも番組は
女性専用車両の賛成派の声を全く紹介しない。
女性は満員電車に乗ると
常に痴漢の存在にビクビクしなければならず、
だからこそ専用車両を選ぶわけだが、
番組は反対派の男性陣の一方的な言い分紹介に
偏っている。

VTR後のスタジオ部分では、
出演者の女性が自分も痴漢被害に遭ったことを
打ち明けると、
男性司会者が「自慢に聞こえる」と切り捨てた。
「女性は触られると喜ぶ」という思い込みは
古くから男性向け週刊誌やスポーツ紙で
流布され、痴漢加害者の罪悪感を薄めてきた。
番組は編集段階で上記やりとりをカットする
選択肢もあったはずだが、
そのまま放映したことで、この「思い込み」の強化に
加担してしまった。

さらに番組は、ナレーションを女性に担当させている。
この手法には、あたかも「女性一般」が
番組の主張に賛同しているかの印象を
見る者に与える効果がある。

結局のところ番組は
「女性専用車両に怒る男性」に
全面的に共感して制作されており、
作り手(演出もプロデューサーも男性)の
マッチョ文化が如実に表れた形だ。
犯罪に関わるテーマを扱うには
安易な作りだと言わざるを得ない。

ちなみに今月、痴漢被害対策として
JR東日本は一部の車両に
防犯カメラを試験設置することを決めた。
カナダのバンクーバーの電車には
壁に通報用のヒモがつたっていることは
以前ご紹介したが、
日本の電車にとっても一策であろう。

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☆バンクーバーオリンピック記念連載!
『30歳からの留学を成功させるコツ』
■第5回 「広告のカラクリ」

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著者:渡辺 真由子

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